みなさんこんにちは!2020年8月に金沢で開かれたSDGsカフェは、「ESG投資」について話し合われました。この記事では、その内容を書いていきます!
Environment (環境)、Social(社会)、Governance(統治、あるいは経営)の観点からなるESG投資。中高生の皆さんは、この言葉を聞いたことがありますか?
これまで、投資は企業の業績や財務状況を評価することで行われてきました。しかし近年、投資家たちは企業がどのように社会に貢献しているか、ビジネスが持続可能であるかなど、新たなポイントを重視する流れが生まれました。これがESG投資です。
今回は、金沢にある伝統発酵食品の老舗、株式会社四十萬谷本舗の6代目・専務取締役の四十万谷正和さんをゲストとして招待しました。「かぶら寿し」や「大根寿し」などの伝統的な商品を販売する株式会社四十萬谷本舗ですが、四十万谷さんは当初、「地域にある中小の伝統企業とSDGsの関係がピンとこなかった」そうです。しかし改めて金沢SDGsを見直してみたら、自分たちの日々の活動と関わっていることが多いことに気が付いたそうです。
歴史や文化に関わることの多い、伝統的な特徴のある自社の製品を残すためには、若い世代にその価値を伝えていかなければなりません。株式会社四十萬谷本舗では、以下のような取り組みをしてきました。
①自然、歴史、文化に立脚した街づくり – 若い世代を対象とした発酵系ワークショップを開催
②環境への負担を少なくし、資源循環型社会を目指す取り組みを実施
③文化や産業に革新的イノベーションが起きる仕組みづくり
このように、株式会社四十萬谷本舗は、ESGに取り組むことで選ばれる企業になると考えました。2030年の金沢が、「こうであってほしい!」とIMAGINEして、そのためにできることを行っています。
ここで、ESGの本も出し、流れを見てきた夫馬さんからお話を頂きました。
世の中のトレンドとして、日本も持続可能にするためにやらなくてはならないことがたくさんあると考えられており、そこに着目しているものがESGということになります。今の企業のありかた自体が持続可能でなく、今のままでは倒産してしまうという危機感があるからこそ、このESGが注目されているんですね。機関投資家は、Environment (環境)、Social(社会)、Governance(統治、あるいは経営)というくくりの中で、多岐にわたる観点から企業をチェックし、点数をつけています。全て定量評価になっているので、中身のないことを言っても当然評価されず、かなりシビアな評価がされているようです。投資家たちは、環境破壊が進むことにより企業経営がままならなくなり、自分たちの投資の価値が下がってしまうことを防ぐためにもESGを重視しているそうです。
金沢においては、生産年齢人口が一気に減っていくというのが、最も深刻な問題の一つです。労働力を今後増やしていくために、女性・外国人が働きやすい街づくりをしていくことで、問題を乗り越えることができるかもしれません。ESGのS- Social(社会)の部分ですね。機関投資家や銀行は、意外にも金沢市の地方債の投資家でもあったりするので、ESGは意外にもとても身近な話だったんですね。金沢市がESGに対して、どれだけ改善していけるかが、地方債を出すうえでのポイントにもなるのです。また、機関投資家が運用しているお金は私たちの年金や保険の掛金からきているので、私たちが声を上げれば、機関投資家もよりESGのことを考えるようになるのです。
夫馬さんは、「主役は事業者の皆さんで、行政と金融機関、NPOと協働する、これこそ私が実現すればいいなと思っている姿です」と述べました。
会社が情報公開を行っていくことで、一般人が企業のESGを理解し、選ばれる企業になっていくのでしょう。
ESG投資、覚えておきましょう!
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